夏日と樹々と

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学生時代、一年の中で最も好きな季節は夏だった(夏休みを除く…笑)。特にあの、夏の早朝の清々しさと鬱陶しさとの狭間に一歩歩を進める時の、言いようのない躊躇の感覚にドキドキしたものだった。

夏の夜明けは短い。うっすらと空が仄明るくなったと思ったら、数分後には一気に闇が晴れる。さっきまで夜だったことが信じられないくらいの速度で、朝が始まる。
朝が始まると急激に暑さが訪れ、地上の生命に大いなる渇きをもたらす。喉が渇くと岩塩を舐めながら水を飲み、気付くと何時間もトレーニングに集中するのは今も同じ。ただ一つ、当時とはその目的が異なること、それ以外は…。

 

 

木曜日、珍しく知人と近くの神社の目印のご神木の前で待ち合わせる。ご神木は何本も聳え立っているから本当に知人と逢えるかどうかはらはらしたけれど、ほぼ同じタイミングでご神木の南と北に二人が立つ。
スマホのLINEが「ライーーン‼」と鳴るとその音を合図に、知人が北側から南側へ移動して来た。何本もあるご神木の中の一本の南北に二人が立っていたことは、ある意味偶然。

 

そこからマクドナルドに移動してハンバーガーのランチセットをオーダー。再び神社の境内に戻り、適当な切り株を見つけてそこに腰掛けてランチタイム。ゴミを落とさぬように膝にハンカチを拡げ、紙袋の中に顔を突っ込む姿勢でフライドポテトをばくばく口に運んで行く🍟

 

フライドポテトとハンバーガーと言えばやはり飲み物はコーラと相場が決まって居て、Lサイズのコーラはあっという間に胃袋にキューキュー吸い込まれて行く。
特にこれと言った話題もないのに、何となく時間を共有出来る友人が私には少ない。どこかで人に心を許さない私が何故そうなってしまうのか、本当の理由を知る人たちはそう多くない。

 

 

人と人が出会ったら、いつか必ず別れが来る。永遠の友情など存在しないと最近はようやく割り切って人と向き合うことが出来るようになって、それがむしろ私には気が楽だ。
その通り、きっとこの先ずっと付き合って行くことになるだろう… と思っていた「とある人」との仲も昨年、呆気なく終わりを迎えた。本当に呆気ないほどつまらない理由だったから、もう今ではその人のことを思い出すこともなくなった。

後ろ髪を引くような別れも多々経験して来たけれど、もう人との別れに苦しむことのないように最近では誰かと友人になっても心を開かなくなった。

 

 

ご神木の周りには周囲の太陽の熱を遮るような、少し涼しい風が吹いていた。コーラの紙コップにしたたり落ちる水滴にタオルチーフをぴったりくっつけていたので、いい具合にタオルチーフが冷たく冷えてそれで汗を拭きながら、いつもより長い午後を堪能した。

 

昨夜夫から、「もうちょっとブログをまめに更新したら?」と言われ、お腹の底で少し吹き出してしまった。
そういう夫はDidier Merah Japanのブログを一体何回更新しただろう… と思ったから(笑)。

 

アルバム『Mother Earth』をリリースしてから、周囲の空気が明らかに変わった。ブログも日によっては一行とか二行の簡単な記事を更新しようと(夫と)話していたのだけど、それがし辛い状況になりつつある。

でも、たまにはいいかな、一行日記とか二行日記なんかをブログに更新しても。

余り物事を決めつけない方が、何かと生き易い… と頭では分かっているのだけどね(^_^;)💦